毎月のガス料金が高い。そんなお悩みをよく聞きます。
ガス料金は一般的に、寒い時期に上昇傾向にあります。
寒いと、お湯の温度を上げたり、つい長湯になってしまったりとガスを使用する頻度や量も多くなることが要因です。
ガスの種類
ガスの種類には、都市ガスとプロパンガスに分かれます。
都市部などでは、都市ガスが水道管などと同じように道路の下に埋設されています。
利用者が密集していると、このように管で供給するほうがガス会社にとってはコストを抑えることができるからです。
一方、都市部以外で都会のようにガス管で供給を行うと、密度が粗いためコストが割高になり採算が取れなくなります。
そのような理由で、都市部以外ではプロパンを住宅まで配達しガスを供給する方式がとられています。
一般的に、都市ガスよりもプロパンガスの料金が割高になります。
【ガス代】利用量に応じて料金が変わる!
ガス料金は、基本料金と従量料金で構成されており1ヶ月当りの利用量によって料金単価が変わります。
[都市ガス]東京ガス(一般契約料金)
ガス使用量 | 基本料金 | 従量料金(m3当り) |
---|---|---|
0~20m3 | 759円 | 145.31円 |
20~80m3 | 1,056円 | 130.46円 |
80~200m3 | 1,232円 | 128.26円 |
200~500m3 | 1,892円 | 124.96円 |
500~800m3 | 6,292円 | 116.16円 |
4,969円 = 1,056円 + 130.46円 × 30m3
プロパンガスの料金体系はガス会社によって異なりますが、多くのガス会社は基本料金と従量料金の「二部料金制」です。
プロパンガス業界は透明性が低くガス料金もガス会社によって大きく異なります!
【ガス代】プロパンガスは都市ガスより2倍以上高い!
都市ガスの1m3当たりの料金は約145円ですが、プロパンガスは平均すると約700円(地域やガス会社による)です。
1m3当たりの単価は5倍近くプロパンガスが高くなりますが、都市ガスとプロパンガスはガス原料が違うので発熱量も違います。
- 都市ガス
-
10,750kcal/m3
- プロパンガス
-
24,000kcal/m3
発熱量が高くなると同じエネルギーを生み出すために使用されるガス量が少なく済みます。
例えば、温度20℃の100ℓの水を42℃のお湯に温めるガス料金を計算してみます。
- 発熱量:10,750kcal/m3
- 熱効率:90%
- ガス料金:145円/m3
22℃×100ℓ×0.9÷10,750kcal/m3×145円/m3=26.71円/回
- 発熱量:24,000kcal/m3
- 熱効率:90%
- ガス料金:700円/m3
22℃×100ℓ×0.9÷24,000kcal/m3×700円/m3=57.75円/回
発熱量を考慮して都市ガスとプロパンガスの料金を比較すると2倍以上プロパンガスが高いことが分かります。
プロパンガスの700円/m3は参考なのでもっと高い料金を支払っている家庭は多くいます!
都市ガスは公共ライフライン
都市ガスは電気や水道と同様に公共ライフラインとして扱われ、ガス料金についても法律によって制限されています。
都市ガス料金は、ガス会社だけで自由に決められず監督官庁の承認を得て一定期間以前からガス料金に関して告知する必要があります。
都市ガスは料金以外の部分も高い透明性が求められる業界です!
プロパンガスは価格の透明性が低い
プロパンガスは都市ガスとは異なる法律の対象となっていますが、ガス料金は各プロパンガス会社が自由に決めることができます。
ガス会社のコスト(原料費や人件費など)が違うためガス料金が異なりますが、家庭によっても輸送費やサービス料が違うためガス料金が異なることがあります。
透明性が低く同じガス会社なのにお隣さんとガス料金が違うということもあります!
今後もガス代は値上がりする可能性
日本は多くのエネルギーを外国に依存しており、国際情勢の影響を大きく受けます。
近年、さまざまな原料が値上がりしておりガスの原料も値上がりが続いています。
原料の値上がりがガス料金の値上がりにつながり数カ月連続で値上がりが続いています!
ガス料金の値上がりは個人ではどうにもできないので個人でできる節約に関心が集まっています!
プロパンガス料金の値上げ通知が話題になっていますが、値上げ通知は拒否できることをご存じですか?詳しくは関連記事をご確認ください。
都市ガス・プロパンガスの特徴
家庭で使用するガスは「都市ガスとプロパンガス」の2種類に分かれ料金は大きく異なります。
一般的に都市ガスに比べプロパンガスの料金は高く、地域によっては2倍以上違うこともあります。
値段以外にもさまざまな違いがあります!
都市ガスの特徴
都市ガスは、地中に埋設したガス導管より各家庭に供給され、供給エリアの多くは都市部です。
ガス導管が埋設された供給エリア内(日本全土の約7%)であれば都市ガスを契約できますが、供給エリア外であれば希望しても都市ガスを利用できません。
都市ガスは、メタンを主成分とする天然ガスが原料で空気よりも軽い特徴があります。
都市ガスのガス検知器は天井などの高い場所に設置します!
プロパンガスの特徴
プロパンガスの供給エリアは全国すべての家庭が対象で、ボンベにガスを溜めて各家庭に供給します。
プロパンガスの原料は、プロパン・ブタンを主成分とする液化石油ガス(LPガス)で空気よりも重い特徴があります。
プロパンガスのガス検知器は低い場所に設置します!
都市ガスとプロパンガスの割合
家庭で使用するガスは都市ガスとプロパンガスに分かれますが、日本全国で見ると都市ガスを利用している家庭が多いです。
都市ガス=53%
プロパンガス=44%
簡易ガス=3%
都市ガスは供給網しか契約できず都市部に集中しており、都市部以外はプロパンガスがほとんどです!
プロパンガスはボンベが輸送できれば日本全国どこでも契約できます!
都市ガス・プロパンガスそれぞれのメリット
都市ガスとプロパンガスにはそれぞれメリットが違います。
都市ガスのメリット | プロパンガスのメリット |
---|---|
価格が安い! ボンベの設置スペースが不要! ガス自由化で契約ガス会社を選べる! | 災害時の復旧が早い! 供給エリアが全国! 多くのプロパンガス会社から選べる! |
都市ガスとプロパンガスを比較するとガス料金は都市ガスが安く、ガスボンベを敷地内に設置する必要がありません。
一方、プロパンガスは災害時の復旧が早いというメリットがあり、供給エリアも日本全国が対応可能です。
2017年4月から(都市)ガス小売り自由化が始まり契約会社を選べるようになりました。※プロパンガスは以前から契約会社を選ぶことができます。
ガス料金の内訳
ガス料金の内訳は、月ごとの使用量に応じて一定金額を支払う「基本料金」と使用した量に応じて支払う「従量料金」に分かれます。
2つを合わせて月々のガス料金となります。
都市ガス
都市ガスを利用するには、住居の沿線にガス管が通っている必要があります。
住宅地より少し離れた土地に、住居を建設した場合、ガス会社に都市ガスを利用したいと伝えても「ガス管が通ってないのでできません」と言われます。
あえて、あなたの為にガス管を建設して都市ガスを供給する必要はありません。費用対効果を優先して断られるということです。
上水道については、可能な限り建設をしてくれます。自己負担が発生する場合もあります。
プロパンガス
都市部でも上記のようなケースでは、プロパンガスを契約する必要がありますが、都市ガスが沿線に通っていれば都市ガスを利用します。
都市ガスが無い地域は必然的にプロパンガスになります。
プロパンガスはトラックを使用して各住居に配送します。配送代と設置台が発生するため、割高になるといわれています。
プロパンガスから都市ガスに変更できる?
ガス料金が高いという理由でプロパンガスを利用している方が都市ガスを契約することができるでしょうか?
答えとしては、難しいケースが圧倒的に多いです。
理由としては、先ほどお伝えしたように現在プロパンガスを利用しているということは、その地域に都市ガスが通っていない可能性が高いということです。
通っていない都市ガスを利用することはできませんので、プロパンガスを利用し続けるしかありません。
ごく稀なケースとしては、都市ガスは通っているけどプロパンガスを契約していたという場合です。
その場合は、プロパンガスを解約して都市ガスへ変更することも可能です。
どうしても都市ガスを利用したいという方は、引っ越すことで可能となることもありますが、ガス料金だけの理由で引っ越すこともないと思います。
複合的に考えて引っ越す際に、都市ガスの知識もあれば検討材料として利用してみてください。
まとめ:プロパンガスの節約はガス会社を変更しよう!
プロパンガスは都市ガスに比べ割高ですが、多くのケースでは安い都市ガスへ切り替えれません。
「プロパンガスが高い!」
「ガス料金を節約したい!」
このように悩んでいる人は、プロパンガス会社を切り替えることをオススメします。
プロパンガス会社を切り替えるためには、プロパンガス料金一括比較・見積りサイトを利用することで手間をかけずにガス料金を安くできます!
オススメのプロパンガス料金一括比較・見積りサイトは、詳しく解説している記事をご確認ください。